肩こりと鍼灸

こんな肩こりで悩んでいませんか?

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・肩こりとは?

肩こりは、国内において悩んでいる方がとても多い症状のひとつです。

首や肩まわりに、「石が乗ったような重だるさ」「張り感」「痛み」「疲労感」などを感じる状態をさします。厚生労働省の国民生活基礎調査(2022年)では、女性では10人に1人以上が肩こりを訴えており、身近な症状であることが分かっています。

・肩こりの原因は?

長時間のデスクワークやスマートフォン操作などによって、首や肩まわりの筋肉に持続的な負荷がかかることで、筋緊張や血流低下が起こり、肩こりが発生することは、多くの方がイメージしやすいと思います。

持続的な筋肉の緊張(僧帽筋、肩甲挙筋、頭半棘筋、頭・頚板状筋、後頭下筋群など)が関与しやすく、同じ姿勢が続くことや、眼精疲労、食いしばりなども影響すると考えられます。

また近年では、肩こりは単なる筋肉の緊張や疲労だけではなく、睡眠不足、慢性的な疲労、ストレス、中枢神経系の感作(痛みや不快感を感じやすい状態)、呼吸の浅さ、運動不足など、全身的な要因も関係していると考えられています。

つまり、慢性的な肩こりの場合、単に「筋肉が緊張している」というよりも「全身が緊張しやすい状態」にあると考えるほうが適切だと思います。

生活習慣、身体の使い方、疲労状態、ストレスなど、複数の要因が積み重なって起きている症状といえるでしょう。

・肩こりの弊害

“よくある症状”として放置されやすい肩こりですが、集中力低下、作業効率低下、疲労感、睡眠の質低下など、日常生活や仕事へ悪影響を及ぼしているケースも少なくありません。

近年では、このように「仕事はしているが、本来のパフォーマンスを発揮できていない状態」をプレゼンティーイズム(健康問題による労働生産性低下)として捉える考え方も広がってきていて、社会的な課題として注目されています。

肩こりは、基本的に命に関わる病気ではない一方で、生活の質や仕事の継続性に大きく影響することがある症状といえます。

・肩こりに対する鍼灸

単に「筋肉の硬いところに鍼をする」だけではなく、身体全体の状態を踏まえながら施術を行います。首や肩まわりの筋肉の緊張具合、姿勢、呼吸状態、疲労の程度、睡眠状況、ストレス状態などを確認しながら、その方に合わせて施術方法を調整していきます。

施術では、首肩まわりの筋肉に対する鍼やお灸電気を流す鍼治療(鍼通電療法)を行うこともあれば、全身の緊張状態を踏まえて、頭や手、足などへの施術を組み合わせることもあります。

鍼刺激によって期待されている作用としては、筋緊張の調整、局所血流の改善、痛みの軽減などが研究されています。

しかし、これまでの肩こりに対する鍼灸の研究を確認すると「明確にすべてが解明されている」という段階ではありません。一定の改善を示す研究結果がある一方で、研究方法の違いや、症状そのものの個人差も大きいため、効果には幅があります。また、慢性的な肩こりでは、睡眠不足やストレス、運動不足、仕事環境なども関与していることが多いため、鍼灸のみで全てを解決できるわけではないことも指摘されています。

そのため当院では、必要に応じて、身体の使い方やセルフケア、軽い運動法、睡眠や生活リズムの見直しなどについて、一緒に整理しながら日常生活で悪循環を作りにくい状態を目指していきます。

「一度で完全に治す」というよりも、症状の背景を整理しながら、少しずつ生活しやすい状態へ近づけていくことを大切にしています。そのため、症状が強い時期は1週間に1回程度の治療を行い、状態をみていくことが多いです。症状が改善傾向であれば、生活状況に応じて間隔を調整していきます。

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・危険な肩こりについて

肩こりの多くは、筋緊張や疲労、生活習慣などが関係している「一次性肩こり」と考えられています。
しかし、なかには他の病気が原因となる「二次性肩こり」もあります。

  • 手のしびれ
  • 吐き気
  • 極端に強い痛み・しびれ
  • 力が入りにくい
  • 急に強く出てきた症状
  • 発熱を伴う
  • 安静時痛・夜間痛
  • 外傷後の症状

などがある場合には、頚椎疾患、神経疾患、内科的疾患などが関与している可能性もあります。

「ただの肩こり」と思っていても、背景に別の問題が隠れているケースもあるため、症状の経過や状態によっては、医療機関での評価が重要になります。

当院でも、必要に応じて医療機関受診をおすすめしています。

参考文献等

この記事を書いた人

ハリトヒト。鍼灸院 院長
関西ハリトヒト。代表
はり師 きゅう師/全日本鍼灸学会 認定鍼灸師・指導鍼灸師

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